「神社の木の札って、なんていう名前なんだろう?」
「七五三でいただいた、あの木の札。どうやって飾ればいいの?」
「引っ越しで氏神様が変わったけど、古い氏子札はどうしたら…?」
もしかしたら、あなたも今、そんな疑問を抱えて、この記事にたどり着いたのではないでしょうか?
神社を参拝したとき、ふと目にする木の札。 お守り売り場に並んでいたり、祈祷を受けた際にいただいたり…。 なんとなく「お札」と呼んでいるけれど、実は様々な種類があり、それぞれに異なる名前や意味が込められています。
この記事では、神社で見かける木の札の名前や種類、正しい祀り方から処分方法まで、基礎知識をわかりやすく解説します。
読み終わる頃には、木の札への理解が深まり、もっと身近に感じられるはず。 ぜひ、あなたにぴったりの木の札を見つけて、日々の生活に取り入れてみてくださいね。
- 神社の木の札には様々な名前があり、それぞれに意味や役割があることがわかる。
- 「神札」の読み方は「しんさつ」「おふだ」の2種類あるが、どちらを使っても良い。
- 木の札は、種類に応じた適切な方法で祀ることで、そのご利益を最大限に受けられる。
- 役目を終えた木の札は、感謝の気持ちを込めて、適切な方法で神社に返納する。
神社で見かける木の札の名前

神社の木札、呼び方と種類
神社を参拝すると、様々な種類の木の札を目にしますよね。実は、これらの木の札にはそれぞれ異なる名前があり、意味や役割も違います。
「御札(おふだ)」や「神札(しんさつ)」は、神様の力が宿るとされる札の一般的な呼び名です。
その他にも、「神符(しんぷ)」や、伊勢神宮の特別な札である「神宮大麻(じんぐうたいま)」などがあります。これらの呼び名を知っておくと、神社への理解がより深まりますよ。
例えば、私も以前、千社札について調べていた時に、その素材やデザインの多様さに驚いたことがあります。木製だけでなく、紙製やシールタイプのもの、最近ではアクリル製のものまであるんですよ!
「神札」の読み方
「神札」は、「しんさつ」とも「おふだ」とも読めます。
どちらの読み方でも間違いではありません。神社によっては、「御札(おふだ)」と呼ぶこともありますし、神様の力が宿る札という意味で「神札(しんさつ)」と呼ぶこともあります。
どちらの読み方を使うかは、それぞれの神社の伝統や考え方によって異なります。
神社にある木札の種類
神社には、実に様々な種類の木札があります。
代表的なものとしては、神様の力が宿るとされる「御札(おふだ)」、特定の神様のお名前が書かれた「神符(しんぷ)」、そして伊勢神宮の「神宮大麻(じんぐうたいま)」が挙げられます。
- 御札(おふだ)/神札(しんさつ): 神様の力が宿るとされ、家内安全や無病息災などを祈願します。
- 神符(しんぷ): 特定の神様(例:東京大神宮神符、飯富稲荷神社神符など)のお名前やご利益が書かれており、その神様のご加護を願います。
- 神宮大麻(じんぐうたいま): 伊勢神宮のお札で、日本全国の総氏神である天照大御神様のお札です。家庭で神棚に祀るお札の中心となります。
また、個人の願い事を書いて奉納する「祈祷木札(きとうきふだ)」や、参拝の記念として持ち帰る「千社札(せんじゃふだ)」などもあります。
これらの木札は、素材や形、デザインも様々で、見ているだけでも楽しいものです。それぞれの神社によって特色があるので、ぜひ注目してみてください。 さらに、火の神様を祀る「荒神札(こうじんふだ)」などもあります。
絵馬も木札?名前の由来
願い事を書いて奉納する「絵馬(えま)」も、実は木札の一種です。昔は、生きた馬を神様に奉納する習慣がありましたが、それが簡略化され、木の板に馬の絵を描いて奉納するようになったのが絵馬の始まりです。
現在では、馬だけでなく、その年の干支や神社のシンボルなどが描かれた、様々なデザインの絵馬があります。例えば、京都の伏見稲荷大社では狐の形の絵馬、奈良の春日大社では鹿の形の絵馬が有名ですよね。願い事に合わせて絵馬を選ぶのも、神社参拝の楽しみの一つです。
ちなみに、絵馬の形は、一般的には五角形ですが、これは馬の首から上の部分をかたどったものだと言われています。
神社で木札を授かる意味
神社で木札を授かることには、様々な意味があります。まず、参拝の記念やお守りとして受け取る場合。特に千社札は、参拝の証として持ち帰ったり、神社に貼ったりするものです。
また、御札や祈祷木札のように、神様の力を分けていただき、家内安全や無病息災などのご利益を願う意味合いもあります。祈祷木札は、個人の願い事を神様に伝え、その成就を祈願するもので、よりパーソナルな意味合いが強くなります。
近年では、木札が持つスピリチュアルな側面にも注目が集まっています。
木の温もりや香りには、心を落ち着かせ、癒しを与える効果があると言われています。
また、自分の名前や願い事が書かれた木札を持つことで、神様との繋がりをより強く感じ、心の支えとすることもできるでしょう。
神社木の札名前と正しい祀り方

神社木の札飾り方の基本
神社でいただいた木の札、どのように飾れば良いか迷うことはありませんか?実は、木の札の飾り方には、いくつかの基本的なルールがあります。
まず、神棚がある場合は、神棚の中央に神宮大麻、向かって右に氏神様のお札、左に崇敬する神社のお札を並べます。これは、神様の世界でも序列があり、中央が最も上位、次が右、その次が左とされているからです。
神棚がない場合は、目線より高く、清浄な場所を選びましょう。リビングなど、家族が集まる場所が良いですね。そして、木の札の正面を南向き、または東向きに飾るのが一般的です。
これは、太陽の光が当たる方角が縁起が良いとされているからです。
具体的には、以下のような飾り方があります。
- 棚の上に置く: 白い紙や布を敷き、その上に木札を立てかけます。
- 壁にかける: 市販の札立てを使ったり、壁にフックを取り付けたりして飾ります。
- 専用のスタンドを使う: おしゃれなデザインの木札スタンドもたくさん販売されています。
祈祷木札の置き場所
祈祷木札は、特別な祈祷を受けた際に授与される、個人の願いが込められた大切な木札です。神棚がある場合は、一般のお札と同様に神棚にお祀りします。
神棚がない場合は、タンスや本棚の上など、清潔で目線より高い場所に安置しましょう。その際、白い紙や布を敷くと、より丁寧です。また、市販されている札立てを利用するのもおすすめです。
札立てには、様々な種類があります。
- シンプルな木製スタンド: どんなインテリアにも馴染みやすいデザインです。
- 鳥居付きの札立て: 神社のような雰囲気を演出できます。
- 壁掛けタイプ: 場所を取らずにスッキリと飾れます。
ご自身の好みや、お部屋の雰囲気に合わせて選んでみてください。具体的な商品例としては、「神棚の里」の「鳥居付お神札飾り」や、「静岡木工」の「お札立て」などがあります。
置き場所としては、水回りや玄関、直射日光が当たる場所は避けましょう。
神社木札置き場所の注意点
神社でいただいた木札を置く場所には、いくつか注意点があります。まず、トイレや浴室、キッチンなどの不浄な場所は避けましょう。
これらの場所は、穢れが多いとされ、神聖な木札を置くにはふさわしくありません。また、人の出入りが激しい玄関や、直射日光が当たる場所も、木札が傷む原因になるので避けた方が良いです。
方角に関しては、一般的に鬼門(北東)と裏鬼門(南西)は避けるべきとされています。これらの方角は、古くから災いが入りやすいとされているためです。ただし、これはあくまでも一般的な考え方であり、地域や家庭によっては異なる場合もあります。
最も大切なのは、神様への敬意を払い、丁寧に祀る気持ちを持つことです。
例えば、以下のような場所は避けるべきです。
- トイレ、お風呂場
- コンロの近くなど火を使うキッチン
- 常に水を使う洗面所
- 玄関の靴箱の上や、靴を脱ぎ履きする場所の近く
- エアコンの吹き出し口の近くや、常に日の光が当たってしまう場所
- 北東(鬼門)と南西(裏鬼門)の方角
祈祷木札処分の方法
役目を終えた祈祷木札や古くなった木札は、感謝の気持ちを込めて神社に返納しましょう。多くの神社には、「古札納所(こさつおさめしょ)」という古いお札やお守りを納める場所があります。
そちらに納めるのが一般的です。もし、いただいた神社が遠方で直接返納できない場合は、郵送での返納を受け付けている場合もあります。事前に問い合わせてみましょう。
また、年末年始などに行われる「どんど焼き」というお焚き上げの行事に持ち込むこともできます。これは、古いお札やお守りなどを火で燃やし、天に返す儀式です。
神社木札処分の注意点
神社でいただいた木札を処分する際には、いくつか注意点があります。まず、いただいた神社に返納するのが基本です。納札所は一年を通して設置されていることが多いので、いつでも返納できます。
返納の際に費用はかかりませんが、賽銭箱があれば、お焚き上げ料として気持ち程度のお金(数百円~1,000円程度)を入れるのがマナーです。
遠方の神社でいただいた場合は、郵送での返納が可能か確認しましょう。郵送する際は、お札を白い紙に包み、「御札在中」と明記した封筒に入れ、神社宛に送ります。お焚き上げ料が必要な場合は、現金書留で送るのが一般的です。
郵送返納の際の注意点:
- 事前に神社に連絡し、郵送返納が可能か確認する。
- お札を白い紙で包み、封筒に入れる。
- 封筒に「御札在中」と明記する。
- お焚き上げ料が必要な場合は、現金書留で送る。
- 返納先の神社の住所、名前を正確に記入する。
氏子札はどうすれば?
「氏子札(うじこふだ)」は、特定の神社の氏子であることを示すお札です。そもそも氏子とは、その地域に住み、その土地の守り神である氏神様を信仰する人々のことを指します。
そして、その地域に住む人々を守る神様との繋がりを示す大切なものが氏子札です。
古い氏子札は、年末から正月十五日頃にかけて、お住まいの地域の氏神様に納めるのが一般的です。多くの神社では、この時期に「どんど焼き」というお焚き上げの祭りを行い、古い氏子札も一緒に燃やして供養します。
引っ越しなどで氏神様が変わった場合は、新しい地域の氏神様から新しい氏子札を受け、古い氏子札は新しい氏神様の神社に納めましょう。
Q&A:木札のよくある質問
Q:御札と御守りの違いは何ですか?
A:御札は神様の力が宿るお札で、主に神棚に祀り、家内安全などを祈願します。一方、御守りは身につけて持ち歩き、個人的な願い事の成就や災難除けなどを祈願するものです。
Q:木札はどのくらいの期間保管すれば良いですか?
A: 一般的には、1年を目安に新しいものと交換し、古いものは神社に返納すると良いとされています。ただし、特に期限があるわけではありませんので、大切に保管することも可能です。七五三など、特定の行事のために授かった木札は、その行事が終わった後も、記念として保管しておいても良いでしょう。
Q:いただいた神社以外でも木札を返納できますか?
A:基本的には、いただいた神社に返納するのが望ましいですが、難しい場合は近くの神社に相談してみるか、郵送で返納できるか確認してみましょう。ただし、神社によっては、他の神社のお札の返納を受け付けていない場合もあります。
Q:木札が壊れてしまったらどうすれば良いですか?
A: 身代わり札のように、災厄を吸収して壊れたと考えられる場合は、感謝の気持ちを込めて神社に返納しましょう。もし、誤って壊してしまった場合は、お詫びの気持ちを込めて、新しい木札を授かりましょう。
Q:木札の素材による違いはありますか?
A: 木札の素材には、檜(ひのき)、杉(すぎ)、桜(さくら)など、様々な種類があります。檜は、神聖な木とされ、神社の建築にもよく使われます。杉は、まっすぐに伸びる性質から、成長や発展を願う意味が込められています。桜は、春の訪れを告げる縁起の良い木とされています。それぞれの木が持つ意味合いや、ご自身の好みに合わせて選ぶと良いでしょう。
Q:木札の手入れ方法は?
A:木札は、基本的に特別な手入れは必要ありません。しかし、汚れが気になる場合は、乾いた柔らかい布で優しく拭き取りましょう。水拭きや洗剤の使用は、木札を傷める原因になるので避けてください。
まとめ:木札との付き合い方

神社で見かける様々な木の札には、それぞれ名前や意味があり、私たちの願いや祈りが込められています。この記事では、木札の種類や名前、正しい飾り方、処分方法、そしてよくある質問などを詳しく解説しました。
木札を大切に扱い、感謝の気持ちを持って接することで、神様との繋がりをより深く感じることができるでしょう。
この記事を読んだあなたが、自分だけの特別な木札を見つけ、そして、その木札と良い関係を築けることを願っています。
まとめ
- 神社で見かける木の札には、「御札」「神札」「神符」「祈祷木札」「千社札」「絵馬」など様々な種類がある
- 「神札」は「しんさつ」とも「おふだ」とも読み、どちらでも間違いではない
- 神社の木札は、参拝の記念やお守り、家内安全や厄除けなど、様々な意味を持つ
- 祈祷木札は、個人の願いを込めて特別な祈祷を受けた際に授与される
- 木札は、神棚に祀るのが基本だが、神棚がない場合は、目線より高く清浄な場所に飾る
- 木札の正面は、南向きまたは東向きに飾るのが一般的である
- トイレや浴室、キッチン、玄関、鬼門・裏鬼門など、木札を置くのにふさわしくない場所がある
- 古くなった木札は、いただいた神社に返納するか、どんど焼きでお焚き上げしてもらう
- 氏子札は、氏神様に年末から正月十五日頃にかけて納める
- 木札の素材には、檜、杉、桜などがあり、それぞれに意味がある
- 木札が壊れた場合は、身代わりになってくれたと考え、感謝して神社に返納する
- オーダーメイドで、自分の名前や願い事を刻んだオリジナルの木札を作ることもできる